令和4年8月30日
校長 多々納 雄二

【2022 久徴祭】開会挨拶

開会にあたって伝えたいこと

コロナ禍の逆境や短い準備期間にあって、よくぞここまで辿り着いてくれた。皆さんの協働とひたむきな努力に敬意を表する。

常日頃呼びかけているのは、変化の激しい社会で生き抜いていく上の「主体性と協働性」の大切さ。久徴祭という類稀な機会にあっては、いつも以上の「圧倒的な主体性と協働性、そして行動力の発揮」を求める。それが準備の過程で発揮された結果、今日を迎えられたことを讃えたいと思う。

常々願うのは、「出雲高校は合いに満ちた学校でありたい」ということ。話し合い、助け合い、支え合い、そして協力し合って今日を迎え、loveの友愛や親愛まで高め合っているのが嬉しい。

プログラムの冒頭にページをいただき、伝えたい思いは表現している。
「久徴祭2022 ~アイと共創による逆巻く渦で未来を拓こう~」、皆で共に創り上げた躍動感ある表現をみんなで楽しみ抜いてほしい。これに尽きる。大会テーマは目標の明示。各場面での様々な表現活動によって、「ここ鷹の澤からコロナの逆境をも跳ね返すStorm、逆巻く渦が生じる」ことを強く願うテーマに相応しい祭となることを期待する。今日からの3日間、素敵な、忘れられない思い出を刻もう。待って受けるのではなく、自ら進んで「笑顔」を取りに行こう。大声は出さなくても、ソーシャルディスタンスは保ちながらも、心の底から発する楽しみと充実の笑顔の花が咲き誇る姿が見たい。当日、招待できなかった保護者の皆さんにも映像の形でお届けできたらと願う。

皆さんにとってこの3日間が、高校生活にとっても、またこれからの人生にとっても、かけがえのない瞬間(とき)となることを願ってやまない。この貴重な祭を存分に楽しんでほしい。

 結びに、コロナ禍にあっての様々な制約と配慮が求められる中で、慎重にまた丹念に準備を進め、久徴祭の開催に向けて尽力してくれた生徒会、そして支援いただいた教職員はじめ、全ての関係者の皆様に深く感謝申しあげる。
 さあ、楽しもう。かけがえのないこの瞬間(とき)に全てを出し切るのだ。

 

 

【2022 久徴祭】巻頭言

久徴祭2022 ~アイと共創による逆巻く渦で未来を拓こう~

 久徴祭は、本校生徒が主体的かつ協働的に創り上げる希有な一大イベント。企画立案から準備作業、当日の熱量、後片付け・振り返りまで、その全てが学びを体現する場であり、かつ学びの場。そして非日常的な「祭」でもある。
 教育上の目的からすれば、日常の学びから得た知見・技能を駆使して創り上げ表現する非日常的な機会であり、学びの集大成としての発表・披露会の意味合いを持つ。また、構想から表出までを一貫して、個人以上に集団としての真価が問われ、協働による団体戦・集団競技の様相を呈する。たしかに評価はあるし、順位もつく。しかし、仲間との話し合い・支え合い・助け合い等のアイに満ちた共創による充実度や達成感こそが、何にも替え難い最大の成果指標であってかまわない。皆で何を願い求め、どのような経緯で以て至り、祭を彩ったか、どれほど楽しめたか、自分達の納得感こそを何より大切にしてほしい。
 かつて本校生徒として、また教員として関わった経験から伝えておきたい。この一連の機会と得られる経験は唯一無二、成長の絶好機である。浸り浸かれば、世界が広がり、新たな世界が拓かれる。おそらく、企画立案、準備、当日に至るまで、多様な意見がせめぎ合い、時には激しい確執もあろう。どこでどう折り合いをつけるか、唯一解よりも最適解にどう辿り着くかがきっと各場面で問われていく。その際、各自が主体性を持って真剣になればなるほど、また集団における協調と協働を意識すればするほど、成功に近づいていくはずだ。それは、多くの者がこれまで部活動や課題研究等の探究的な学びを通して経験を積んできたことであり、今後の多様な場面で活かされる経験値となるに違いない。事実、自身がそうであったし、関わった幾多の生徒達がこの経験を糧に成長を遂げていったことも知っている。この久徴祭は、生徒を劇的に成長させ、高校時代を確かに彩る、希有な機会なのだ。1年次よりも2年次、更に3年次へと、思い出の輝き、忘れ難さは高まっていくのだろう。決してこの機を逸するなかれ。どっぷり浸かって、心底楽しみ抜いてくれることを願ってやまない。
 今年の生徒会もまた、想いのこもった統一テーマを掲げてくれた。この祭を通して、感情を爆発させるがごときStorm、コロナ禍の喪失感を打ち消すほどの逆巻く渦が生じることを強く願う、類稀なるテーマのもと、生徒の皆さんがここ鷹の澤の地からどんな発信やエネルギー創出に挑戦してくれるか、実に楽しみである。至る所で参加者全てによる充実の笑顔が満開となることを願う。
 結びに、長期にわたり続くコロナ禍により様々な制約と配慮が求められる中で、慎重にまた丹念に準備を進め、久徴祭の開催に尽力してくれた生徒会、そして支援いただいた教職員はじめ全ての関係者の皆様に心から感謝申しあげる。
 さあ、楽しもう。かけがえのないこの瞬間(とき)に全てを出し切るのだ。

 

令和4年度久徴祭 開会挨拶及びパンフレット巻頭言