4月の入科式以来となります。こうして「激励」できる機会をいただき、嬉しく思います。
校長としてと言うよりも、皆さんに関わり希望の成就を願う全ての者を代表して、思いを言葉に乗せて届けます。

 いよいよ明後日から大学入学共通テストが始まります。準備万端、蓄えてきたモノを表現する大舞台です。身につけたGRIT(やり抜く力)を発揮する絶好機、精一杯表現し尽くしましょう。

 こんな言葉があります。「出雲で学び育った君たち。大事には必ず神風が吹く。」
科学的根拠など全くありません。でも、出雲で学んだ君たちには明るい未来が待っている、信ずる者は救われる、出雲で人事を尽くした君たちなら天命を待ってもいいのではないでしょうか。
「神風に頼りなさい、期待しなさい」、今の段階でそう伝えたいのではもちろんありません。
どうなることかと不安になって萎縮してしまうよりは、仲間と共に過ごしたここ出雲での日々を追い風にし、自信と勇気を持って臨んでほしいのです。試験本番までの過ごし方やコロナ感染症への対応などについては、先生方から具体的にアドバイスされるでしょうから、私としては主に「心の構え方」について、3点伝えます。

一つは、「気をたしかに持つこと」です。
「気力」の気、そもそも気には力があります。全ての行動の元となる気を「元気」、機に応じて真に発揮する気を「本気」、どんな障壁に対しても挑もうとする気を「勇気」と呼びます。
「元気があれば何でもできる」。「本気になれば突破できる」。「勇気を持って挑戦しよう」。

二つ目は、「信じること」「自信を持つこと」です。
経験者の強みは確実にある。二度目の挑戦、このイニシアティブを活かしましょう。
疑い始めればキリがない。自分がやってきたこと、身につけたモノが評価されるはず。出せば、出し切れれば十分、満足もできる。あなたの代わりは誰にもできない。あなたがあなたを信じないであなたの全てを表現・発揮できるはずがない。何よりも「自分を信じる」こと。そして、「仲間と共にやってきたこと、支えてくれる先生や家族を信じる」こと。気を確かに持って、自分を信じ、やってきたことを表現しましょう。

三つ目は、「愛を大切にすること」です。
音で言う「アイ」とは、自分の「I」、仲間達との「高め、学び、支え合い」、家族からの「愛」であり、IZUMOの頭文字の「I」でもあります。支え合い助け合って、今の自分がある。関わりある方々への感謝の思いを忘れずに。あなたは一人だけど、一人じゃない。残る日々も当日も「アイ」を忘れずに。辛くなったら、苦しくなったら、その時こそ「アイ」を思い出しましょう。
※「アイのカタチ」なるモノ(手製御守り)をプレゼントします。使うか否かはお任せします。

結びに、アメリカの文化人類学者、マーガレット・リードの言葉を紹介します。
それは「未来は、今である。」という言葉。
今の充実こそが未来をつくる。未来をことさらに不安視して、怯えたり、竦んだりするなかれ。未来を拓くのは、懸命に今を生きるあなた自身です。今この時々を大切にしてください。
怯むな補習科生、私達教職員一同、ここ出雲で覚悟を決めて一心不乱に学び続け、確実に成長を遂げた皆さんの明るい未来を信じて疑いません。健闘を祈ります。頑張ってください。

令和5年1月12日(木) 校長 多々納 雄二

 

 

出雲高校補習科激励集会 激励の言葉